こんにちは、現役医師のほしとです。
私の受験勉強に関する経歴についてはコチラをご参照ください。
大学受験に必要な英単語数は5000以上と言われています。
そんな膨大な数を暗記するにはある決まったやり方をする必要があります。
本記事では、医師である私が大学受験の際に実施していた&今も実践している効率の良い英単語の覚え方についてご紹介したいと思います。
そしてそれを可能にする、おすすめの英単語帳についても後ほど紹介したいと思います。
この方法を行うことで、英単語の暗記にかける労力を圧倒的に減らすことが可能です。
大学受験において重要な位置を占める英語を磨くことで、志望大学への合格に一歩近づくはずです。
「語源」を元に暗記する
私の紹介する、効率の良い英単語の覚え方はこちらです。
英単語の「語源」を元に暗記する
一体どういうことか、日本語の漢字を例に挙げてみましょう。
「鳴」と「嶋」の漢字、初学者にっとっては区別のつきにくい二者です。
しかしこの両者の語源を考えてみるとどうでしょうか。
- 「鳴」=口+鳥:鳥が口で音を奏でる
- 「嶋」=山+鳥:渡り鳥がよりどころとして休む海中の山
このように語源を辿って考えると、「鳴」(なく)、「嶋」(しま)であるのが一目瞭然です。
英単語でもこのように語源に注目することで、意味がすんなり理解できることが多々あります。
英単語は接頭語+語幹+接尾語からなる
基本的に英単語の構成はこのようになっています。
接頭語+語幹+接尾語
例を挙げて説明しましょう。
「injection」という単語を成分ごとに分解すると、
in「接頭語」+ject「語幹」+(t)ion 「接尾語」
となります。
そしてそれぞれの意味は、
- in:中へ
- ject:投げる
- (t)ion:名詞を表す接尾語
となります。
in「中へ」+ject「投げる」+(t)ion 「名詞」→inject「注射する、注ぎ込む」+ment「名詞」→injection「注射」
このように、語源から単語の意味を導き出すことができます。
接頭語・語幹・接尾語の例
この方法を行うには、頻出の語源にある程度馴染む必要があります。
と言っても、そんな難しくありません。みたことがあるものが大半です。
いくつかの例を示します。
接頭語
- in「中に」: inspect=in「中に」+spect「見る」→詳しく調べる
- dis「反対」:dismiss=dis「反対に」+miss「送る」→解雇する
- con「共に」:concede=con「共に」+cede「行く」→認める
語幹
- spect「見る」:spectacle=spect「見る」+cle「もの」→光景
- ject「投げる」:project=pro「前に」+ject「投げる」→計画
- press「押す」:depress=de「下に」+press「押す」→憂鬱にさせる
接尾語
- -(t)ion「名詞化」:depression=dipress「憂鬱にさせる」+ion「名詞化」→うつ病
- -ly「副詞化」:nearly:near「近い」+ly「副詞化」→ほとんど
- -ish 「形容詞化」:boyish:boy「男」+ish「形容詞化」→男っぽい
これをみてわかるように、接尾語はその単語の品詞を決定します。
品詞を意識することは英作文においてとても重要です。
このように英単語を語源に分解して考えることは、英語力全般に好影響を与えます。
「語源」を元に暗記するメリット
語源を元に英単語を暗記する方法には沢山のメリットがあります。
少ない労力でたくさんの英単語を暗記できる
最小限の労力でより多くの英単語を暗記できるようになります。
例えば、ject「投げる」という語幹に注目してみましょう。
- eject:e「外に」+ject「投げる」→噴出する
- inject:in「中に」+ject「投げる」→注射する
- interject:inter「間に」+ject「投げる」→言葉をさしはさむ
- object:ob「反対に」+ject「投げる」→抗議する
- project :pro「前に」+ject「投げる」→予測する
- reject:re「元へ」+ject「投げる」→拒絶する
- subject:sub「下に」+ject「投げる」→服従させる
ject「投げる」だけでこれだけたくさんの派生語があります。
このように語源を1つ覚えるだけでたくさんの英単語の意味を理解できるようになります。
品詞の区別ができる
先ほども述べたように、接尾語でその単語の品詞が区別できます。
- 名詞:-ment, -tion, -acyなど
- 形容詞:-tive, -ful, -icalなど
- 副詞:-ly
品詞を理解することは、正しい英文和訳をするだけでなく、英作文をする際にもとても重要です。
「語源」に意識を向けることで様々な英語力を磨くことができます。
初見の単語の意味を推測できる
そして何よりのメリットは、知らない単語に出くわした時も、その意味を語源から類推することができることです。
例を挙げてみましょう。
pancytopenia
この英単語、おそらく知っている人は少ないかと思います。
まずこの単語を語源ごとに分解してみましょう。
pan+cyto+penia
となります。一つ一つ語源を確認していきましょう。
まず、panには「全体」の意味があります。
pandemic「パンデミック」の語源、pan「全体」+demin「人々」を考えるとわかりやすいでしょう。
そして、cytoは「細胞」の意です。
例えば、cytokine「サイトカイン」=cyto「細胞」+kine「動かす」→細胞を動かす物質なんてどうでしょうか。
最後に、peniaは「減少」を表す接尾語です。
sarcopenia「サルコペニア」という単語を聞いたことがありませんでしょうか。
全身のsarco「筋肉」がpenia「減少」してしまっている状態を指します。
これらを組み合わせることで、
pan「全体の」+cyto「細胞」+penia「減少」
↓
汎血球減少
と導き出すことができます。
汎血球減少とは、
- 赤血球
- 白血球
- 血小板
の3系統全ての血球が減少してしまう病態を指します。白血病などでみられます。
今回の例は難解ではありましたが、このように知らない単語に遭遇した時も、語源を指揮することで意味を類推することができるのです。
おすすめの英単語帳
この語源で覚える方法を取り入れている英単語帳があります。

私自身も大学受験の際に使用しており、おすすめの一冊です。
表紙に東大と書いてありますが、基礎から応用まで幅広く網羅しており、万人にとっておすすめできるものとなっています。
この英単語帳にはこのような特徴があります。
- 語源で覚えるための工夫が豊富にある
- イラストが豊富
1.についてはこれまで説明した通り、英単語の暗記を効率的に行うことができます。
2,については、イラストを用いることで単語をイメージとして捉えることができ英単語が忘れにくくなる、という効果が期待できます。
イラストが英単語の暗記に効果的であることは、以下の記事にて解説しております。
このように、頭に残りやすい工夫が随所に散りばめられており、医学的観点からも暗記に効果的な単語帳、ぜひお試しください。
まとめ:丸暗記は非効率的
英単語を丸暗記しようとすると、5000語以上の膨大な量をこなさなければいけません。
限りある時間を有効に使うために、「語源」で英単語を覚えることをしてみてはいかがでしょうか。
自身の単語数が増えるだけでなく、知らない単語にも対応する能力が身につきます。
大学受験でKEYとなる科目「英語」を制することで、志望校への合格に着実に近づくはずです。
ぜひ、取り組んでみてください。

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